10月10日にOSJ KOUMI2020が開催されました。
台風14号が日本列島に向かっている中での開催なので、強行開催と言えるでしょう。
KOUMIについては、その前年も台風の影響で中止になった経緯もあり、あやうく2年連続台風での中止となるところでした。
トレイルランニングのレースは、悪天候の中でも開催されることが珍しくないですが、やはりそのしわ寄せはあらゆるところに出ます。
トレイルランニングの大会は言わばお祭りです。
だけども、そのお祭り気分に引っ張られて、安易に悪天候でのレース参加を決めるのは止めた方がいいです。
トレイルランニングのレース出場を目指している方は、悪天候の中で山の中に入るリスク、大会が開催されるリスク、自然への影響についてきちんと理解した上で、覚悟をしましょう。
▼本記事のテーマ
それでは内容に入っていきます。
台風でも開催するトレイルランニングレースについて考える
そもそもですが、山の中は通常時でもリスクはあります。
途中で体調を崩しても基本的には自力で下山するしかありませんし、不意の怪我も考えられます。
天気も変わりやすく、悪天候時では風雨で体温が奪われ、低体温症の危険もあるでしょう。
台風のときにはさらに大きなリスクを抱えなければいけません。
というか、普通台風のときに登山はいきませんよね?
それでも「トレランレースをやる」ということは、なかなか特異なことなんです。
この認識は確実に持っておきましょう。
選手、ボランティアの安全
大会に関わるのは選手だけではありません。
誘導やエイドのスタッフや、スイーパー(一番最後からランナーを拾ってくる人)の方もいます。
台風のときは、これら大会に関わる人が雨、風、土砂災害などのリスクと隣り合わせになります。
強い風雨の中では、普段よりも低体温症や転倒・滑落の危険性が高まります。
さらに救助や救護は簡単には危険な山の中には来れないでしょう。
多くの関係者がいる中でそれだけのリスクを抱えるのです。
無事を祈って待ってくれる家族のためにも、命を守ることが最優先です。
トレイルのダメージ
ダメージを受けるのは人間だけではありません。
ランナーが何人も走るトレイルは走った後どうなるでしょう?
地面がぐちゃぐちゃになり、土が流れ、荒れてしまいます。
こうしたトレイルは後日大会関係者が整備することが多いですが、完全に元通りに戻るかといえばそんなことはありません。
貴重なトレイルを多くの人が使えるようにするためにも、たった1日、2日のレースのために犠牲にしていいのか疑問が残ります。
レースに出るだけのランナーはこのことを見落としがちですが、事実として受け止めましょう。
それでも出るなら最大限の準備と心配りを
それでも走りたいという気持ちは、正直、、、わかります。
僕もランナーなので。
出ると決めるのであれば、最大限の準備と心配りを忘れないようにしましょう。
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大会側はもちろんランナーに走ってもらいたいという気持ちがあります。
開催地のためにも、他地域の方からお金を落としてもらうのは大事なことです。
しかし、同時に悪天候がもたらす危険も理解していて、板挟みにあうでしょう。
当日は開催可否を判断するために、大慌てになることと思います。
そういった状況に対して、無遠慮に問合せをしたり、批判をするようなことは止めましょう。
当然、大会準備にはお金がかかるので、エントリー費の返金についても強く求めるのは良くありません。
トレランレースは大勢の人の力が集まって、開催されるスポーツイベントです。
僕たちはお金は払っていますが、あくまでも彼らが準備してくれなければ参加できません。
最大限の心配りが必要です。
トレイルランニングを楽しむためには、自分一人ではなく、関わる人・自然へのリスペクトがなくてはいけません。
これはトレイルランナーとして当然の心得です。