内向的な性格を治したいですか?
内向的な性格の人は誰しも一度は思うはず。
”こんな内向的な性格を治したい。いや、治さなくては!”
僕もそうでした。
交友関係は狭いですが、仲の良い友人はいるのです。
だけど、初対面とか大勢のグループの中で相手を見つけて話すみたいなことが昔からどうも苦手でした。
「ペアを組んで話しましょう」みたいなイベントはもう最悪ですねw
そんな性格なので苦労したのは、大学のサークル選び。
新歓コンパなんて「初対面×グループ」なので上手くいくわけないんですよ。。
「このままじゃダメだ」
そう思うたびに勇気を出して、テンションを上げて話していくのですが、ぎこちない会話に自己嫌悪に陥り、お酒の力を借りて乗り切る。
そして、終わった後はとてつもなく巨大な疲労感に襲われる。
結局、大学でサークルには入りませんでしたw
特に入りたいものもなかったので、それはそれで良いのですが、内向的な人はいろんなところで割を食っているなぁと思ったわけです。
なので、そのときには内向的な性格を変えたいと思っていました。
自分の内向性に気づいた話はこちら
なぜ変えたかったか。
ではなぜ変えたかったのでしょう。
先ほどの大学のサークルの例で言うと、当時の僕はこんな心境からでした。
「サークル入らないと友達ができないから」
「一人で大学生活送ってたら暗いやつだと思われるから」
「サークル入らないと大学生らしい明るい生活を送れないから」
「サークル入って彼女を見つけるんだ」
・・・当時は本気でそう思っていました。
でも今思い返すと、アホだなーとしか思いません。
自分の考えを捻じ曲げてまで、世間一般が思う大学生のイメージに自分を重ね合わせようとしていたのですね。
そもそも、「友達をつくらなきゃいけない」って誰が決めたんでしょう。
僕の記憶の中では「小学一年生の歌」が最初かと思っています。
幼稚園生のときから「友達100人つくること」を至上命題として課せられているのです。
そうやって結局、他者の価値観でしか物事を判断できなくなっていたのだと思います。
一般的な世間は外向的な人を求めている。
なぜこんなにも世の中は内向的な性格ではなく、外向的な性格を求めるのでしょう。
思うに、外向的な性格の方が現代の日本社会を維持しやすいからだと思うんですね。
伝統的な日本企業が求めている人物は、明るくて、スムーズにコミュニケーションが取れて、協調性のある人間です。
その方が、会社の社員として使い勝手がいいですし、波風もたたず円滑な企業活動が運営できます。
内向的な人間はエネルギーが外側ではなく、自分の内側に向きます。
ときにそれは周りの音が耳に入らないくらい自分の世界に入りこみ、他人に興味がなくなるくらいです。
残念ながら、そういう人間は既存の会社という組織では生きづらい。
だから幼少のころから「明るく積極的で協調的な性格」を良しとする刷り込みが、当たり前のように存在しているのでしょう。
みんな内向的な性格を変えろと言ってくる。
そんな強力なバックボーンもあって、先生、監督、上司、社長は自信満々にこう言います。
「もっと明るくしなきゃだめだよ」
「思ったことはきちんと表に出さないと」
「今年は君が殻を破るところを見せてくれよ」
「大事なのはアウトプットだから」
・・・腹立つなぁw
理想の社会のテンプレートで生きている人からしたら、内向的な人間は異質に見えるのでしょう。
そして異質な人間がいると、周りの特に立場が上の人は違和感を覚え、矯正を迫ってくる。
内向的な性格を変えられるか?→無茶ぬかすな。
これまでの話を踏まえてどう思うか。
内向的な性格を変えられるか?
僕はこう答えます。
「無茶ぬかすな」
これまであなたたちの理想に近づけるためにどれだけ苦労してきたと思ってるんだよ。
もしかしたら数十年前であれば、
内向的な性格は社会になかなかその特性を発揮するポジションを得られず、
矯正せざるを得なかったのかもしれません。
先述しましたが、内向的な性格は自分の内面に向かうエネルギーを力にするため、
芸術家やスポーツ選手、職人などが向いているといえます。
だけど、近年そうした価値観も少しずつ変わってきたように思います。
ゼネラリストよりもスペシャリストが求められる風潮も出てきて、
インターネットの普及により、フリーランスなど会社に依存しない職業も増えました。
(ゼネラリストになるための教育を受けてきた僕たちの世代は非常に悩んでいると思いますが、その話はまた別の機会に。)
つまり僕の意見をまとめると、
内向的な性格は性質が違うだけであって、別に劣っているということではないということ。
そもそも得意分野が違うんですね。
だから無理して変えようなんて思わなくていいんです。
それでも外向的な性格を強要される会社にいるのであれば、
無理しないで自分に向いていることを探しましょう!今の時代ならばそれが可能です。