2022年4月に開催が決定したUTMF2022。
正式名称は、ウルトラトレイル・マウントフジ。
総距離:164km、累積標高:約7,563m
2400人のランナーが駆ける国内一のウルトラレースと言っていいでしょう。
無事に開催されることを願うばかりですが、エントリーが決まったランナーは着々とトレーニングや準備を進めていかなければいけません。
ちなみに、筆者もUTMF2022に出走します!
そこで、本記事ではUTMFに向けた装備について考えていきたいと思います。
特に何を選ぼうか悩む、①ザック、②シューズ、③フリース、④ライトについて掘り下げて、リサーチしました。
▼トレイルランニングの補給についてはこちらの記事をご覧ください。
本記事を読むことによって、これからUTMFを目指すランナーの装備準備の役に立つでしょう。
それでは見ていきましょう。
UTMF2022の装備を総まとめ
まずは、UTMFの必携品を見ていきましょう。
UTMFのHPより、以下抜粋しました。
- 詳細コースマップ。大会公式サイトに掲載されている詳細図を紙にプリントしてください。(*1)
- エントリーの際に番号を届け出た携帯電話。救護本部の電話番号(ナンバーカードに明記してあります)を登録し、番号非通知にせず十分に充電し、主催者からのSMSによる緊急連絡を受けられる状態にしておいてください。
- 携帯コップ(150cc以上)。エイドステーションに紙コップの用意はありません。
- 水。スタートおよび各エイドステーション、ウォーターステーションを出発するときには1ℓ以上持っていなければいけません。
- 食料。
- ライト2個、それぞれの予備電池。低温では電池の寿命が短くなります。
- 点滅ライト。夜間の一般公道で後方からの走行車輌に認識されやすいよう、ザックなどにつけてください。
- サバイバルブランケット(130cm以上×200cm以上)。
- ホイッスル。
- テーピング用テープ(80cm以上×3cm以上)。(*2)
- 携帯トイレ。(*3)
- 雨天に備えてフードつきレインジャケットとレインパンツ。どちらも〈ゴアテックス〉あるいはそれと同等の防水、透湿機能を持ち、縫い目をシームテープで防水加工してあるもの。
- 保温のためのフリースなどの長袖シャツ。綿素材は認められません。(*4)
- 保温のための足首までを覆うズボンあるいはタイツ。または膝までを覆うタイツと膝までを覆うハイソックスの組み合わせ。いずれも綿素材は認められません。(*5)
- 保温のための手袋、耳までを隠す帽子。(*6)
- マスクまたはヘッドウエア等、鼻と口を覆い飛沫拡散を防止できるもの。(*7)
- ファーストエイドキット(絆創膏、消毒薬など)。
- 保険証(コピーは不可です)。
- 配布されるナンバーカード、ICタグ。
- 以上の必携品と下記にて紹介する「特に勧める携帯品」を収納できるザックまたはバック。
出典:UTMF HPより
おそらくUTMFにエントリーする人からすれば、普通の必携品かと思いますが、
ポイントとしては、オーバーナイトのレースであり、特に夜間は冷えるということですね。
2019年のUTMFでは、一部積雪するほど冷え込むこともありました。
そのため他のトレイルレースと比べると、「防寒」と「ライト」が重要になってきます。
マスク必携というのも今年ならではですね。
UTMF2022の気になる装備① ザック
容量は10L前後がおすすめ
前述したように、それなりの防寒装備を背負うことになるため、ザックはそれなりの容量が必要で、だいたい10L前後をおすすめしたいと思います。
「実際そこまでいらないよ」っていう方もいると思いますが、だいたいのトレランザックはコンプレッション(圧縮)ができるので、特に問題なしです。
10L前後のおすすめブランド・モデル
SALOMON | ADV SKIN 12
サロモンのADV SKINは12Lとやや大きめの容量で伸縮性のある生地のため、十分な収納力があります。
大きな欠点もなく、さすがサロモンです。
カラーバリエーション、サイズも選択肢が多く、自分に最適のモデルを選ぶことができます。
より軽量性・スピード性を求める方には、SENSE PRO 10というモデルがあります。
THE NORTH FACE | TR10
ノースフェイスのTR10はベスト形状で背負うというよりも着るという感覚で、身体に当たる面積が大きいです。
大容量のフロントポケットは重宝しますね。
正面のセンタージップもアクセスしやすく、非常にバランスが良いモデルといえます。
UltrAspire | ZYGOS4.0
アメリカのランニングバッグブランドのUltrAspireでは、ZYGOS4.0が優秀。
容量14Lでちょっと大きめですが、荷物が多めの方にぜひおすすめしたい。
詳しくはこちらの記事で細かく解説しています。
(2022年1月追記)
本国UltrAspireのInstagramを見ると、どうやら近々モデルチェンジして5.0が出るようです。4.0は在庫限りで少し安くなってるかもですね。
UTMF2022の気になる装備② シューズ
ロングレースでは適度なクッション性が必要
100mile走るレースでは、脚に相応の負担がのしかかってきます。
ですので、シューズには適度なクッション性があり、膝・足首への負荷を極力抑えてあげることが重要です。
おすすめトレランシューズブランド・モデル
SALOMON | ULTRA GLIDE
サロモンのロングディスタンス向けのモデルでは、このULTRA GLIDEが圧倒的におすすめ。
程よいクッション性がありながら、ロッカー形状のソールによって転がるように自然に足を前に進めてくれます。
▼詳しくはこちらの記事をどうぞ
ALTRA | TIMP3.0
個人的に気に入って履いているのはアルトラのTIMP。
ソールはクッション性が適度にありながら、しっかりと地面をとらえる感覚があるので、ロングレース向きのモデルだと思います。
アルトラでは、さらにクッション性の強いOLYMPUS(オリンパス)もおすすめです。
HOKA ONEONE | SPEED GOAT4
厚底トレランシューズといえば、ホカオネオネ。
その中でもSPEED GOATはMAXクッションでふかふかな走り心地です。
前への推進力もあるので、ロードや林道パートでは強い味方です。
UTMF2022の気になる装備③ フリース
保温シャツの注意点
UTMFで重要になってくる保温の長袖はチョイスが難しいアイテムと言えます。
まず綿素材は認められていません。
ダウンも濡れると保温性能が著しく低下することから望ましくないでしょう。
化繊インサレーションなど、厚めであったかさ重視のものも選択肢に入ってきますが、
この記事では、「やや薄めで保温性と通気性を両立させたもので、着ながらでもオーバーヒートせずに行動ができるウェア」を選びたいと思います。
おすすめのフリース
Teton Bros | POWER WOOL GRID HOODY
筆者使用のウェアが、ティートンブロスのこちらのモデル。
Polartec® Power Wool™ は天然繊維と化学繊維のそれぞれの特徴をハイコンポーネント繊維にした画期的な素材です。
出典:ティートンブロス HP
特殊な素材を使っており、ブランドの説明の通り、保温性と通気性を兼ね備えていて、トレイルランニングにうってつけだと思います。
Answer4 | Power Grid™ Full-Zip Hoodie
出典:Answer4 HP
その名の通り、先に紹介したティートンブロスと同じ生地を使ったフーディ。
ジッパーがダブルジップになっているので、上でも下でも開けて体温調整することができます。
OMM | Core Hoodie
OMMから2020年話題の最新アイテム。
注目の新素材であるPRIMALOFT® NEXTを大胆に使ったモデルで、保温性と通気性を兼ね備えています。
それでいて、Mサイズで115gという圧倒的な軽さ。
これから買うとしたら間違いなく選択肢に入ってきます。
UTMF2022の気になる装備④ ライト
ライトは2個持ちが必須
UTMFのレギュレーションではライトは2個が必須です。さらにそれぞれの予備バッテリーも必要になります。
1つはヘッドライト、もう1つはサブライトとしてハンドライトかウエストライトという使い方がおすすめです。
おすすめのライト
milestone | Trailmaster
日本のライトブランド・マイルストーンのフラッグシップモデルであるトレイルマスターです。
明るさももちろんありますが、特徴は「暖色のLEDライト」と「抜群のフィット感」です。
暖色はオレンジ色っぽい光のことで地面の凹凸が見やすかったり、単純に目が疲れにくかったりします。(個人的見解かも)
フィッティングは、BOAシステムのように左右のダイヤル回すことでコードが締められ固定できるようになっています。
ネックとしてはバッテリーの持ちが他ブランドに比べると微妙ですが、MIDで9時間なので予備バッテリーを持っていれば余裕かなと思います。
LEDLENSER | NEO 10 R
NEO10Rはとにかく明るくて、バッテリーも持つ。(600lmで10時間らしいです)
そして安い。
スペック見たらこんなに優秀なヘッドライトは他にないですね。
迷ったらこのモデルで間違いないと思います。
UltrAspire | Lumen600 3.0
サブライトには、ウルトラスパイアのウエストライト・Lumen600 3.0がおすすめです。
腰にライトを付けておけば、両手がフリーな状態で進行方向の足元を照らしてくれます。
また、腰から照らす明かりは霧の中で乱反射しづらく、UTMFやハセツネなどの夜霧が出やすいレースでは有効でしょう。
▼詳しくはこちらの記事をどうぞ
UTMF2022が待ち遠しい!
100mileというロングレースでは装備について考えることがたくさんありますが、これも楽しみの1つですね。
ぜひUTMFに向けて道具を見直してみてはいかがでしょうか。
なんとかUTMF2022開催してほしい!
今回は私的サポートも禁止となるので、こちらの記事もおすすめです。